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塾長のコラム

くらじゅく通信の創刊

SARS
◆健康・経済・愛 
 
人が幸福になるための条件として、健康・経済・愛の3つがあげられる。その優先順位は、その人の人生や生活に対する価値観によって違ってくる。
  5/18前後の神戸新聞の記事から、大きな意味での健康・経済・愛について考えさせられた.SARS(重症急性呼吸器症候群)についてはだれもが知っているので詳しくは書かないが、ILOによると死者、感染者が最も多い中国では広東省で約28.5万人、世界の観光・旅行業でアジアを中心に訳517万人が失業すると推定されている。(5/15付)これはまさに「不健康が経済をおびやかしている例」である。

◆薬害エイズ
 
期せずして、エイズ感染を実名で公表した川田龍平さん(27歳)が「大学の非常勤講師になった薬害エイズ訴訟元原告」としてコラムに紹介されていた。川田さんは小学校の時にエイズに感染。1日に2回、1度に8錠もの薬を飲む。下痢やむかつきなどの副作用もある。「薬害被害に遭い、くやしい思いをしてきた。自分はまだ生きているが、仲間は次々と殺されていった。命よりも企業利益を考えてやってきたことに間違いがある」と述べている。(5/18付)「経済が健康を台無しにした」例である。

◆愛あるホテルの決断
 
さらに関西旅行に訪れた台湾人医師は日本国内で発熱しながら、解熱剤を使用しつつ旅行を続けた。専門家がSARSをまんえんさせる可能性を知りながら、自らの医術を持って網をくぐる行為をしたのは、人としての「愛に欠けている」と言わざるを得ない。(5/18付)そのため、旅行の宿泊先、バス会社などは多大な損害をこうむっている、一方打撃覚悟で「まず安全を」と宿泊先のホテルを公表したが、台湾人医師とはまったく逆の「愛ある行動」であった。(5/19付)中国広東省当局がSARSをもっと早く公表していれば世界30カ国に拡散することはなかった。それを反面教師として、動いたホテルに拍手を送りたい。あるホテルでは、SARSによる損害額は2.6億円にのぼるという。「正直者がバカを見る」世の中にしないためにも、これらのホテルをみんなで応援しよう。

◆なにが必要なのか?
 
SARSは健康・経済・愛がバラバラではなく大きく「つながり」を持っていること、そして何よりも健康が一番大切であることを教えてくれたように思う。
  SARSに感染しても治る人と死亡する人がいる、免疫力の差らしい。ワクチンを実用化するには数年以上かかることを考えると、日頃から自分自身の自然治癒力を高めておく必要にせまられているようである。

           
(くらじゅく通信2003年5・6月より)

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